ID 5099
FullText File
Authors
北川 真里菜
Journal Title
東書教育賞受賞論文集
Publisher
中央教育研究所内「東書教育賞」審査事務局
Volume
38
Start Page
40
End Page
48
Published Date
2023
Language
jpn
Abstract
本研究は、小学校音楽科音楽づくり授業における「個別最適な学び」の在り方について示唆を得ることを目的として行ったものである。音楽づくり授業における「学習の個性化」を実現するため、①楽器、②プログラミング、③楽器制作ソフト の中から適した作曲方法を児童が判断・選択して音楽をつくる授業実践を行い、それぞれの手段を選択した児童の音楽づくりのプロセスを分析し、児童の実態や音楽能力と照らし合わせて選択した手段が最適であったのかについて考察を行った。
分析の結果、ICTやプログラミングの活用によって、音楽に苦手意識をもつ児童も試行錯誤しながら創造豊かに音楽づくりを行う姿が見られた。しかし、選択した手段が最適であるとは言えないケースもあった。その場合、教師が最適であると考える手段を提示し、どちらの手段が自分に適していたかを振り返る時間を設けることで、自分にとってより最適な作曲方法を考えようとする児童の姿が見られた。
以上の成果より、音楽づくり授業における「個別最適な学び」においては、児童の自己選択の場の設定と共に、教師の適切な見取りや振り返りの時間の確保、「協働的な学び」をより一層充実させること等が必要とされることがわかった。
Content Type
Journal Article
Text Version
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