和歌山県は高齢化先進県であると同時に,山間部の狭隘な生活道路が多い地域でもある.人々が健康で安全な暮らしを確保するためには,エアコンなどの空調や小型電気自動車(パーソナルモビリティー)など,電気エネルギーに頼ることとなる.そこで重要となるのは,電気エネルギーを有効に活用できる半導体パワーデバイスの高効率化である.半導体デバイスはシリコンを中心に発展してきたが,ここ数年で炭化シリコンや窒化ガリウムによる半導体デバイスの社会実装が行われるようになってきた.近年注目を集めている酸化ガリウムは,これらの材料を上回る性質をもつことが分かっているが,作製技術が未発達である.本研究では,酸化ガリウム薄膜の作製技術にあらたな知見を切り拓く結果が得られので報告する.