本研究では、学習指導要領における「水泳」の歴史的変遷について概観したうえで、現在の小学校現場で行われている水泳授業の実態を授業の目標・内容・方法の観点から、先行研究の検討及び小学校教員へのアンケート調査をもとに水泳授業の課題を明らかにすることを目的とした。その結果、水泳授業の特殊性という要因から様々な課題があることが明らかとなった。さらに、その課題に対して、「早い段階から泳法指導を行う」という授業を行うのではなく、「泳ぐことの楽しさを味わうために、段階に合わせた授業を行う」ことが重要であることも明らかとなった。