和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 7
1997-08-24 発行

肥満学生における6ヵ月間の運動習慣の違いが身体組成に及ぼす影響について

The effects of 6 months exercise habit on body composition in obesity students
加藤 弘
松岡 勇二
フルテキストファイル
Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
97
終了ページ
104
キーワード(和)
肥満学生
体脂肪率
除脂肪体重
抄録(和)
肥満学生を6ヵ月間追跡した結果,体脂肪率(%fat)の正常域への改善率は男子学生が38.3%,女子学生が29.2%であった。また運動習慣の違いが身体組成に及ぼす影響について検討した結果,運動をすることなく体重減少を生じていた肥満学生は%fat,fat(kg)の減少のみならず,LBM(kg)(以下LBM:Lean Body Mass)の減少が男女ともに認められた。しかし,大学生活の中に運動が習慣化されていた肥満学生では,%fat,fat(kg)の有意な減少とLBMの有意な増加を認めていた。このように肥満学生にとって体重減少は生活習慣の違いにより身体組成の側面から,かなりの相違が生じてくることが示唆された。以上のことから,肥満学生に対し,入学時の早期にウエイトコントロールの重要性を認識させ,特に身体活動を伴う身体的変化が如何に重要であるかを強調することが必要であろう。また今後,肥満学生には保健体育的色彩の強い健康管理指導・助言が必要であると思われる。
著者版フラグ
出版者版