和歌山大学災害科学教育研究センター研究報告 3
2019-02-01 発行

観光客向けのWeb閲覧時に防災情報にさらされるシステムの開発

DEVELOPMENT OF A SYSTEM THAT AUTOMATICALLY PROVIDES DISASTER PREVENTION INFORMATION TO TOURISTS AT THE TIME OF WEB BROWSING
坂本 真輝
Ritchie Brent
フルテキストファイル
Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
24
終了ページ
31
キーワード(和)
防災情報
観光客
受動的情報提供
抄録(和)
日本は毎年,数多くの人が観光をしているが,地震や台風などの自然災害が起きやすい国でもある.観光地などの普段訪れることのない場所での被災は,どこに避難すればよいか分からない,どのような災害が起こりやすいか分からない,といった要因から混乱を拡大するおそれがある.そのため,観光客を対象とした防災支援システムが必要である.しかし,観光に行く前に観光地付近の防災情報まで調べる人は少ない.防災への関心が低い観光客が,防災支援システムを能動的に利用することは少ないと考えられる.そこで我々は「防災情報にさらされる」というコンセプトを提案し,その実現例として本システムDi-sarasuを開発した.本システムは,観光客がWebサイトで観光情報を閲覧した際に,その観光情報に対応する防災情報を付加する.本システムの目的は,防災に対する関心が低い観光客に防災情報を届けることである.そのため,本システムは(1)受動的に防災情報を提供するWebユーザのWebページ閲覧を妨げない,といった設計方針で開発している.本稿では,本システムの概要と,実験の結果について述べる.
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出版者版