和歌山大学教育学部紀要. 自然科学 56
2006-02-28 発行

2-置換フルオレンの炭素-13核磁気共鳴スペクトルにおける置換基効果

The Substituent-induced Carbon-13 Chemical Shifts in the 2-Substituted Fluorenes
楠山 芳章
エルデネビレグ ウランバートル
中西 和郎
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本文言語
英語
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17
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抄録(和)
2-置換フルオレンの炭素-13核磁気共鳴スペクトルにおける置換基効果:2-置換フルオレンの炭素-13核磁気共鳴(NMR)スペクトルを測定し、2-位の置換基による化学シフト(SCS)を決定した。C_<11>,-SCSはニトロ基に代表される電子求引性共鳴基により高磁場シフトした(逆置換基効果)。一方C_7-SCSは低磁場シフト(通常の置換基効果)したことから、第2のベンゼン環(置換基から遠い方)のπ電子が強く分極していることが明らかになった。電子供給共鳴基によるC_<11>,への効果は小さいが、C_7に対しては明らかに高磁場シフトすることから、この炭素に対してはC_<11>(1-置換ベンゼンのρ-位に相当)と同様に共鳴効果も寄与していることが実証された。
抄録(欧)
The carbon-13 NMR chemical shifts for thirteen 2-substituted fluorenes have been measured in chloroform-d at 100MHz. The substituent induced chemical shifts (SCS) for C_<11>, showed an inversed trend where as SCS for C_7 exhibited normal trend in the sense of the substituent electronic effect. These phenomena are as good as those observed for the SCS of the corresponding carbons of the 4-substituted biphenyls. The π electrons of the remote benzene ring were polarized by the charge of the substituted phenyl moiety.
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