人が生きるということはそこに拠って立つ基盤があり、そこで生活をするということである。また、その生活はその瞬間その時代のみで終わるわけではなく、過去・現在・未来へと繋いでいくことにある。そして、繋いでいくための拠って立つ基盤とは「持続可能な社会・まち」に他ならない。本報告書を貫くポリシーは、私たち市民が将来にわたってその地域に「住み続けること」「次の世代に引き継げること」を自信を持って言える「まち」にしていきたいという思いにある。そして、2040年の和歌山市を標榜した「まちづくり」を提案した。全体像として「まちづくりへの設計図」=基本構想を構築するために、まず、目指すべき姿=ビジョンを明確にし、次に構想推進の中心的・基本的な考え方である「基本コンセプト(概念)」と「グランド・デザイン(全体構想)」、さらに、現実の和歌山市全域の地域特性と地域構成を有機的に連動させる「ゾーニング・プラン」の各領域と、その実現のための「基本スキーム(制度設計・手法等)」について検討を進めた。そしてそのキーワードを「賢く縮小・賢く成長」とし、「健康で持続可能なまち(LOHAS)」づくりを目指すこととした。