2017年に小学校と中学校で新学習指導料が告示された.その中で最近の大規模災害を反映して教科横断的防災教育の重要性が言われている.その中で新学習指導要領の理科では,災害のメカニズムの理解を期待されている.新学習指導要領は現在の学習指導要領に比べて災害に触れるポイントが増加している.特に小学校では第4学年から雨水の流れについてふれる新項目ができた.これは気象分野とも連携して,第5学年の流水の働きへわかりやすくつながり,長雨などから洪水や侵食,土砂の移動などの理解につながるように工夫されている.中学校では自分たちの地域の地形・地質について学び,火山や地震について自然災害のメカニズムについてまで広く考えるように工夫されているため,防災教育的に前進しているが,学校現場での教材化には課題が残りそうで,地元の博物館やジオパークなどが学校と連携することが増えていくことが期待される.