「協同農業普及事業」が予算的,人員的に厳しさを増すなか,先行研究では,JAの営農指導事業が量的,機能的に補完・代替する必要性に言及している。本研究では,都市農業を管轄するJAを対象に,統計資料の整理,営農指導員へのヒアリング調査,事例とした大阪府内の3つのJAのディスクロージャー誌の内容を基に,営農指導事業の現状及び,担い手としての可能性を検討した。考察の結果,マーケットインに基づく生産・販売事業モデルを比較的構築しやすい都市型JAの営農指導事業にあっても,量的・機能的観点からは,補完・代替が厳しい現状にあることを解明した。