和歌山大学教育学部紀要. 人文科学 69
2019-02-08 発行

国語科教師が教科内容観を再構成する経験学習過程 : 生徒の学びを取り巻く環境を省察しながら授業改善する高校教師の事例研究

Experiential Learning Processes for reconstructing Japanese Language Teachers’ Views on School Subject : Case Study of High School Teachers on Learner-centered Classes in Remote Area
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Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
35
終了ページ
44
抄録(和)
本研究では、3か年におよぶ調査データの分析により、離島高校に勤務する国語科教師が教科内容観を再構成する経験学習過程について、その要因と要因間の関係性を解明した。先生の教科内容観は、教科専門的内容に傾斜・閉鎖した初任期の観が、教科専門的内容と生徒の学びを取り巻く諸環境とを相互調整した中堅期の観へと拡張・柔軟化していた。それは、生徒の学びを取り巻く環境を多面的に意味づけながら授業改善を継続したからであり、そうした経験の積み重ねが、教科内容観の再構成をもたらしたと解釈できる。この分析結果から、教職と企業の経験学習における共通性と差異性が明らかとなった。さらに、特定教科(国語科)の教師が、特定教科ならではの専門性をどのように反映させながら経験学習を行っているかについても、一定の見通しが得られた。
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