新型コロナウイルスは社会にさまざまな影響を与えた。大都市での緊急事態宣言発出は地方都市の市民の生活にも変化を及ぼした。Stay Home,移動自粛を呼び掛ける社会環境では自分の生活圏を中心とした地域の情報を求める市民が増え,地域メディアの需要が高まったと考えられる。この仮説を検証するため,本稿ではローカルニュースサイト「和歌山経済新聞」のアクセス数を分析した。調査の結果,コロナ前後でアクセス数が2倍近くに推移し,地元企業のマスク製造や飲食店のテークアウトなどにアクセスが集まり,地域メディアの需要の高まりを示す一例となった。