目的: 本研究では自立高齢者の運動器の機能維持と体力向上のために、自宅を中心に実施する総合的な運動プログラムを考案し、その効果と有効性を明らかにすることを目的とした。方法: 対象者は医師により運動の許可を得た高齢者51名;72.3±6.5歳(男性12名;76.8±8.1歳、女性39名;70.9±5.3歳)である。運動プログラムは、1日8,000歩を目標にした歩行、Lactate Threshold(以下;LT)に相当する運動強度でのステップ運動、自体重を負荷する筋力トレーニング、バランス能力を必要とする筋トレウオーク、ストレッチ運動で構成した。運動の効果として、有酸素能力、筋力、筋持久力、筋パワー、敏捷性、バランス能力、柔軟1生の計11項目で評価した。また、Computed Tomography(以下;CT検査)、空腹時採血を行った。結果: 握力を除く全ての体力測定項目で改善し、下肢の筋力や脚伸展パワーの有意な向上、有酸素能力は29.8%の向上が認められた(いずれもP<0.01)。さらに、CT検査により大腿部筋横断面積50%部位で2.3%、大腰筋横断面積で6.0%の有意な増加(P<0.01)、また.血圧の低下とHDLCの有意な増加が認められた。まとめ: 非監視下でも、音楽のテンポ