通常学級における合理的配慮要請に、学校現場が応えていくためには、特別支援教育の視点を生かした校内支援体制の整備、また個々のニーズに合わせた具体的な支援が有効である。特別支援学級設置が無い和歌山大学附属中学校において、通常学級における合理的配慮を推し進め、コーディネーターとして多様な学びの場を整えるための連携、実践を振り返り、他の国立大学附属中学校の実践智について質問紙調査から考察する。調査結果より合理的配慮の促進の背景に、コーディネーターの熱意や保護者、本人、また校内と対話を続け、地道な実践の積み重ねが不可欠であることが明らかになった。