総合的な学習の時間で、自ら課題を立てて情報を集め整理して発表するといった探究的な学習の過程を経験している子どもの学力が高いことが、全国学力・学習状況調査結果から明らかとなっている。一方、和歌山ではこのような学習活動がやや停滞していることも同調査で示された。課題を立てて探究的に学習を展開することの重要性をおさえ、その具体的な指導法について和歌山県内の実践事例を元に検証した。スパイラル的に続く一連の学習過程、特に「課題の設定」が児童らの学習意欲を引き出すことや「情報の収集」→「整理・分析」から「まとめ・表現」へと導き、その繰り返しで深い学びへと導く重要性について具体的な実践事例を元に整理することができた。また、指導する教師自身が、地域に愛着を持ち、地域から学び教材開発する必要性を見出した。