臨床領域における「対話」実践として、学校で発生した暴力事案の加害生徒・保護者等に対し、学校と児童相談所が連携して対応した事例を児童相談所の立場から報告し、2つの観点から検討した。①膠着した学校・当事者の二者間の枠組みが、児童相談所の介入により三者協働の枠組みとなり事態は変化した。この経過を「対話システム」の変化と捉え考察した。②大学院の事例検討の授業に用いて、他機関連携や支援方法を学ぶとともに、アズ・イフ体験等を通してより深い対話体験が得られたことについて考察した。そして、臨床ならびに教育現場を対話システムと捉え、そこに集う者が相互影響性を重視し対話することから生まれる成果について言及した。