本研究は極小規模の小学校における課題を解決するための取組に関する研究である。梁瀬小学校は教室に同学年の児童がいないため「協働する学び」の実践が難しいことが課題であり、中学校進学時にいきなり多人数の中に入る不安は、児童だけでなく、学校、保護者、地域の共通認識であった。これらの課題を解決するため、校内、校外を問わず交流できる場の設定を積極的に行った。6年生は、同じ中学校区の3小学校でオンラインや対面の交流を行い、中学校進学に向け前向きな意識を持つことができた。1・2年生複式学級では、古座川町立明神小学校とオンラインで交流し互いの地域の特徴や違いを学んだ。また、高野町立花坂小学校と定期的な朝のオンラインスピーチや対面交流も行い、協働する学びが実践できた。課題としては、相手校との連絡調整の難しさがあげられる。各校のねらいも包括した交流を計画、実施していくカリキュラムマネジメントが大切である。