和歌山大学教育学部付属小学校紀要 34
2011-03-01 発行

「理科的な表現力」を高めることで自然事象の本質をさぐる : 予想と考察において省察する

辻本 和孝
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DOI[info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
62
終了ページ
67
記事種別(和)
理科教科提案
キーワード(和)
理科的な表現力
自然事象の‟本質“
省察
イメージ
吟味
抄録(和)
私の考える「理科的な表現力」とは,自然事象に対して,子どもたちがもっている科学的な知識やイメージを言葉や絵(図),モデルとして表出することである。しかし,そこには必ずその子なりの科学的な根拠を伴っていなければならず,説明できるようなものでなければならないと考えた。このような考えのもと,子どもたちが「理科的な表現力」を発揮できる場面として「予想」と「考察」の場面を設定し,そこで省察が行われるよう支援した。そして,子どもたちがイメージを表出し,他者と共有することでそのイメージをひろげたり深めたりしながら学びの質の高まりをめざした。その結果,イメージを表出することを楽しみ,理科学習に対する意欲も高まった。しかし,イメージを表出するときや他者と共有するときの表現方法,ノートの活用法,個人の振り返りの記入については,さらなる支援や工夫が必要なことがわかってきた。
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出版者版