生徒が皆、実験操作技能を向上させるために、ルーブリックや動画教材を用いることは、効果的な方略のひとつである。本研究では、それらの方略が生徒各人にとってどのような特徴ある効果となっているのかという点に注目し、具体的にはルーブリックは意欲に対して、動画教材は知識に対して効果的に働くのではないかと仮説を立てた。そしてルーブリックを用いるクラスと、動画教材を用いるクラスに分け、検証授業を行った。振りかえりシートの分析や数日後の確認問題の正答率を比較することで、比較を行った。検証授業において、ルーブリックを用いたクラスは、動画教材を用いたクラスよりも振りかえりシートにおいて意欲的な側面で効果がある傾向が見られた。また、動画教材を用いたクラスは、ルーブリックを用いたクラスよりも知識の側面を意識しやすいという傾向が見られた。