本研究の目的は、(1)中学生の進路意識に与える要因について調査し,因果モデルを作成すること,(2)自身の人生全体を見つめる授業を行い自己理解を深めさせることであった。進路意識(未来への見通し)は,勉強に対する姿勢や自己満足度に影響され,勉強に対する姿勢や自己満足度は,学校での居心地に規定されていることが分かった。また,Circles testとの関係を求めた結果,未来志向性と質問紙による進路意識との関係が明らかとなった。現在の幸せ・未来の幸せ・ライフラインをテーマにした授業では,現在は対人関係による幸福感が少ないが,将来は家族・友人とともに過ごすことが理想としている生徒が多かった。