数学I・Aで学んだ定理等が実社会でどのように活かされているかを調査し,その中で発生する疑問点を自らの課題として捉え,教師の支援やコンピュータ等の情報機器を活用しながら主体的に研究し,その過程と成果を発表する。生徒が興味・関心を持ちながら取り組めるよう,課題を見つける時間を十分確保したり,図書館を積極的に利用するとともに,インターネットによる情報収集も指導した。また,教師による評価以外に,生徒の日々の取り組みに対する自己の評価を成績に反映できるような工夫もこらした。発表は,テレビ会議システムにより,近隣の中学校や高等学校に中継し,一定の緊張感と達成感が得られる手法を試みた。結果を重視する知識蓄積型の授業に対して,過程や情報活用に重きを置いた今回の授業は,生徒には大好評であったが,授業の展開方法や評価方法の面で課題も多い。