本研究では、特別支援学校の音楽科および音楽を活用した「自立活動」における音楽活動の一端を解明することを目的に、A 県内の特別支援学校を対象にアンケート調査の実施と分析を行った。その結果、音楽科と音楽を活用した「自立活動」は、教科、指導領域としての固有の目的や意義を有しながらも、両者ともに心身のリラックスや精神的な安定といった音楽の機能が重視されていることが明らかになった。調査結果をもとに、課題として、①「音楽づくり」や即興表現活動の充実を目指すこと、②授業づくりに関する研修の機会をつくること、③音楽科および音楽を活用した「自立活動」を行うための教育環境を整備することを指摘した。