本研究では、和歌山大学教職大学院の実習科目である「小規模校実習」の成果と課題について検討し、今後のカリキュラム改善のために生かすことを目的とする。この実習では、院生が、11 月の実習期間中に 2 週間、和歌山県東牟婁郡の小学校で、小規模・複式学級の授業実践を行う。2021 年に現地コーディネーターによる 2 度の個人面談の結果を分析した結果、子ども理解の深まり、教職員との関係性形成の重要性理解、小規模校への理解の深まりという成果が見られた。一方で、プログラミング教育の指導ができる院生の育成、宿泊施設や費用の問題についての課題も明らかとなった。