和歌山大学教職大学院紀要 : 学校教育実践研究 1
2017-03-21 発行

小学校体育科ゴール型ボール運動単元における戦術学習の効果

The Effects of Tactical Games Approach in Unit of Goal-type Ballgame of Elementary School’s PE Classesr
小坂 竜也
フルテキストファイル
Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
45
終了ページ
54
キーワード(和)
内発的動機づけ
勤勉性
戦術学習
運動有能感
抄録(和)
本実践では、小学校4年生、5年生、6年生の各1クラスを対象に、ゴール型ゲームにおける戦術学習を実践し、単元前後の質問紙調査とゲームパフォーマンス調査を行った。その結果、単元前後で体育勤勉性における「挑戦機会の発見」は有意に向上し、「勤勉さ」と「積極的発言」は有意に向上する傾向が認められた。また、運動有能感においては、「身体的有能さ」のみが有意に向上し、「統制感」や「受容感」は向上しなかった。このことは、本実践が内発的動機づけのうち、「自律性」に影響を及ぼしたが、「有能さの認知」や「関係性欲求」には影響しなかったことを示唆する。一方で、ゲームパフォーマンスは単元に伴い向上が認められた。これらのことは、ゴール型ボール運動において、子どもに技能向上を認識させることが困難であることを示唆している。
著者版フラグ
出版者版