本稿は、和歌山大学教育学部がすすめる共同研究事業「和歌山大学を中心としたESD for SDGsコンソーシアム推進」に関し、この研究活動に加わる学校でのSDGsに向けた教育の推進に向けた取り組みを、中間的に報告することを目的とする。プロジェクト自体の狙いはSDGsに関わる教育実践を行う学校の組織化と、教育情報の共有システムの構築であり、これらを通じて相乗的に地域全体としての質の向上を図るものである。ここでは、このプロジェクトに位置づけられる複数の学校における実践事例について報告し、さらにこれに連なる新たな可能性を持った取り組みについて外観しながら、SDGsに向けた教育の今後の方向性を探るものである。