テーマを核とする総合的な学習と教科の学習をくみあわせること,そのために,教科(社会科)からの実践的な事例を通してアプローチを行うのがこの論文のテーマである。そこで,社会科という教科における教育内容だけにおわらず,広く関連づけて,総合的に構成するという教師の基本的な姿勢が必要である。学習者である子どもから言えば,それぞれに興味,関心を持って追求し,わかったという感動が持てる学習を組織することが必要である。ここでは,総合的な学習から教科を充実させる指導のあり方を検討した社会科における学びをどのようにとらえ,授業を展開するかについて検討を加えたい。