総合的な学習の時間で、探究的な学習の過程の指導が十分できているとは言い難い現状がある。経験を積んだ教員でさえ指導の困難さを感じている。アンケート調査などから、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」の4 つの過程の中で、とりわけ「課題の設定」が難しいという実態が明らかとなった。世代交代が進む学校現場で、若い教員も含めすべての教員の指導力をあげるために支援体制や研修体制の構築が急務であることを示した。「課題の設定」を行う際に、探究テーマの決定に至るには適切な段階を踏むことが必要で、優れた実践はこの段階を経ていることがわかった。