和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 7
1997-08-24 発行

自己表現力を育てる授業のあり方 : 環境問題(家庭科)への取り組みから(教科教育プロジェクト)

The Ideal Method of Classes to Improve the Ability of Self-expression : Tackling the environmental problems in home economics.
川口 恭子
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Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
27
終了ページ
36
キーワード(和)
自己表現力
自己評価
環境問題
その子らしさが生きる単元設定
多様化・弾力化
抄録(和)
『自己表現力』は,自分の考えや判断に基づいて,自分らしく表現していく力であり,自己表現しながら自己実現が図られていく。人間形成に大きくかかわる『自己表現力』を学力として重視した授業設計を考えねばならない。『自己表現力』として育てたい具体的な力や態度は,次の3点である。◇その場に応じた適切な方法や的確な内容で,相手にわかるように伝達する力◇自分のよさや可能性を生かしながらその子らしく個性的に表現する◇自ら進んで,コミュニケーションを楽しもうとする態度このような力や態度を育てるには,・子ども一人ひとりのものの見方,考え方,感じ方などを大事にする・個々の子どもの違いやその子らしさ(個人差,個性)が発揮できる環境づくり・子どもが自らの理解を深めながら,自分のよさを伸ばしていくことを助ける支援を基本的な姿勢とした,授業の見直しや改革を試みていかねばならない。学習の活動や範囲,領域などの弾力化,あるいは「判断,思考,表現,選択,意欲」そのものが目標とされる学習活動の設定などが必要になろう。以上の考えに立って,どのように授業を設計し,単元設定をしていくかについて,実践例を通して,具体化したものである。
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