学校において授業が成立しない,いわゆる「学級崩壊」現象が増加しており少なからぬ教師が休職あるいは退職に追い込まれているという。しかしながらそれらの実態は必ずしも明らかではない。本研究では小中学校の学級担任教師を対象にしたアンケート調査によって,学級の荒れの実態と教師の対応,ならびに教職意識を明らかにした。その結果,授業を中心にした子どもたちの「荒れ」は中学校だけでなく小学校にも,また教職経験や性差にかかわらず広がりつつあることがわかった。また「荒れ」に対する教師側の対応が様々な形で模索されていることが明らかになった。