本研究では,教育学部の教員免許状の取得を卒業要件とされていないコースの学生で,教員免許状の取得を希望する者が,教育実習を経験することにより,教育実習への意識がどのように変化するかを調べた。意識調査から,全体的にみて,教育実習を楽しく感じ,意欲的に取り組むことができた実習生が多かった。また,教育実習を経験することにより,自らの教員への適性を見出すことができた学生や,教職への進路志望を強めた学生が多いことがわかった。教育実習は,学生が教職への適性や教職への進路決定への重要な機会となっていると思われる。特に,教員免許状取得が卒業要件でない学生にとって,その傾向が強いのではないかと考える。