和歌山大学教職大学院における初任者研修プログラムに連携している和歌山市内の小学校及び中学校において、プログラムに参加する初任者は、週1回授業参観とカンファレンスを受けることになっている。本稿では、その授業参観とカンファレンスに基づく訪問指導において、実際に初任者がどのような指導を受けているのかについて紹介し、本プログラム実施による初任者の成長と課題について論じる。初任者には、板書、学習規律、教材研究といった授業づくりの技術面で、初任者の力量向上が見られた。また、連携協力校ではカンファレンスに出席する若手教員を中心とした同僚性の発達や、拠点校指導教員の指導力量向上の可能性が示唆された。