和歌山大学教育学部紀要. 教育科学 68 1
2018-01-31 発行

技能下位児童への水泳指導に関する研究 : 「浮くこと」を基礎技術とした小学校3年生の水泳実践から

A Study on the Teaching Swimming to the Low Skill Children : Practice of Swimming “Floating” as Basic Skill in Elementary School 3rd Grader
狭門 俊吾
久我 アレキサンデル
玉腰 和典
本山 司
フルテキストファイル
Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
159
終了ページ
168
キーワード(和)
水泳
浮くこと
初歩的な泳ぎ
ドル平
抄録(和)
本研究では、「浮くこと」を基礎技術として位置づけた小学校3年生を対象とした水泳指導において、技能下位児童の技能習熟プロセスの分析を通して、技能下位児童における「浮くこと」を指導することの有効性を解明することを目的とした。分析対象は、2016年6月下旬から7月中旬に行われた水泳実践における技能下位児童2名であり、分析方法は授業者による観察記録および感想文の分析であった。その結果から、「浮くこと」の前段階となる「呼吸法(息継ぎ)」の指導が技能下位児童の心理的な不安感を解消することや、「浮くこと」を習得する上でも重要な意義をもつことが示唆された。しかし、他の多くの児童が「ドル平泳法」を習得したにもかかわらず、技能下位児童はそれを習得するには至らず、「浮くこと」による学習効果については十分に検討できなかったため、今後の研究課題となった。
著者版フラグ
出版者版