中学生1年生を対象とした体育理論「多様なスポーツへの関わり方」領域においてサッカーワールドカップポーランド戦を教材とした授業を実践し、授業の最後に行った振り返り記述から生徒の学びを考察した。振り返り記述を検証した結果、賛成/反対どちらかの意見を記述した生徒、賛成/反対双方の意見を記述した生徒、自分の立場と逆の意見に理解を示す記述した生徒、議論を俯瞰的に捉えた記述した生徒の4種類が認められた。このうち、議論を俯瞰的に捉えた記述をした生徒は他の知識や経験と結びつけた「深い学び」をしていたと捉えることができた。このような俯瞰的な捉え方が、汎用的能力やスポーツの見方・考え方を育むと推察できる。