和歌山県内の中学校において,どのような形態,内容の交流学習が実際取り組まれているか,またそれは生徒たちのどのような力を育成することをねらいとしているかについての具体的な調査記録は現時点では見当たらない。本調査は,県内の交流学習の実態と,それに関わる教師の意識に焦点をあてて,交流学習のねらいをより具体的にすることを目的とした調査である。またその際,その地理的条件から交流学習が継続的に取り組まれている可能性の高いと考えられるへき地中学校に焦点を当て,へき地校の課題との関連性を考えた。あわせて,近年導入が進められている情報機器の利用との関わりも考察することを試みた。