和歌山大学教育学部付属小学校紀要 35
2012-03-01 発行

「思考を可視化」することで自然事象の本質をさぐる : 思考の中にあるA(エース)をみつける

辻本 和孝
フルテキストファイル
Self DOI [info:doi/]
本文言語
日本語
開始ページ
72
終了ページ
79
記事種別(和)
理科教科提案
キーワード(和)
「思考の可視化」
省察
イメージ
コンセプトマップ
吟味
抄録(和)
今年度は,これまでにも行ってきた「思考の可視化」として,子どもたちの思考を表出させるとともに,その思考にある「共感できること」「納得できること」「驚いたこと」を共有化することで,子どもたちは省察し,自己の認識を更新していくのではないかと考えて実践を行った。
「思考の可視化」としては,発言・文字・絵(図)・モデル・ジェスチャーなどが考えられる。授業の中では発言の割合が大きいと思われるが,対象・他者・自己との対話を深めるためには,自己の思考を見える形にしておくことが有効である。具体的には,子どもたちの思考を絵(図)と言葉やモデル・ジェスチャー・コンセプトマップで表現することにした。とくに, 目に見えない現象についてはイメージとして表出させた。
また,サプテーマにあるA(エース)とは, 6Aの学級目標で使われ「最高の,ピカイチの」という意味があり,自分や友だちの思考の中にある「ピカイチの考え」を見つけることで,自己の認識を更新してもらいたいという思いの現れである。
このような取り組みから,子どもたちが自然事象の本質をさぐり,学びの質の高まりをめざしてきたのである。
著者版フラグ
出版者版