新学習指導要領では、「問題解決力」、「批判的思考」、「論理的思考力」がこれからの社会を生きていくために必要であるとされ、その育成が求められている。これは、中教審「学士課程教育の構築に向けて」(2008年)答申における「学士力」からの流れのなかで「初等中等教育から高等教育に至るまでの学校制度全体でいかに育むか」として広がったと捉えることがとできる。学校現場で指導する教員を養成する課程において、「思考力」を高めることができているのか。免許状取得のための過重な単位取得の現状、さらに導入されるコアカリキュラムの授業内容項目によって、教員養成課程においては、「学士力」として求められている能力を高めることは容易ではないことがわかる。