本研究は、体育授業時間以外の放課後を中心とした運動遊びのプログラムを実施し、基礎運動能力の向上と子どもの運動意識の変化について調査を行った。その結果、基礎運動能力である走・跳・投能力の中で、1年生ではソフトボール投げ、2年生では50m走で有意な向上が認められた。男子においては外遊びの実施回数とソフトボール投げとの間で正の相関関係が認められた。また、運動することに対して肯定的に捉える児童が増え、外遊びを意欲的に取り組む児童が増加していた。以上のことから授業時間以外に実施した短期間の運動遊びプログラムは基礎運動能力を高め、さらに運動に対する意識の向上に有効であることがわかった。しかしながら今後、体育の時間で動作の習熟を踏まえて放課後の運動遊びの工夫や指導が重要になると考える。