本研究では新学習指導要領の改定へ向け、体力向上の視点から岬町立F小学校における地域・家庭・学校の協働・連携した児童の体力向上による学校づくりについて検討し、カリキュラム・マネジメントモデルを作成して体力向上の実践的取り組みを行った。特に授業改善、児童の運動に対する意欲を引き出すための工夫、運動習慣の確立を促すための全校遊び、生活習慣の改善など年間計画を立て全校で取り組みを実施した。取り組み後に再度体力測定を行った結果、児童の体力は大幅に向上し、5年生においては80%を超える児童が顕著な体力の向上がみられた。また児童の体力向上は児童、教師だけではなく、保護者や地域住民にも大きな影響を与えていた。保護者や地域住民からは、無償での校庭の整備や生活習慣の改善おいて積極的な協力支援があり、教師は活動・成果報告会を行うなど、体力向上を目指す取り組みは学校内外に多くの相互作用が認められた。